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美しい心・美しい日本語・ことばを心にのせて     スペースU

祭りの後に…。

3/21に稽古が始まったばかりだと思っていたのに、もう千秋楽から3日も経ってしまいました。

今回の「アンドロマック」の感想を誰よりも早く?書かせていただきたいと思います。

稽古に入る時、大将・大島宇三郎に「いつも通りの一生懸命さでいい。でも、今までのままの芝居では駄目だぞ」と謎掛けされました。

今までのままの芝居では駄目?わかったようなわからんような感じ。
つまりは、さっぱりわかってなかったみたいです。。。

今まではがむしゃらで、熱く突進している事で、許された部分がありましたが。
それだけでは太刀打ちできないのが今回の作品であり、私の与えられたセフィーズと言う役だったようです。

熱い気持ちはそのままに。
しかし、役者本人は、カッカしすぎないように。
それで視界が狭まってしまわないように。
気持ちだけで突進して、どえらい怪獣のような表情になっている事も、
それが、表現する上でまったく役に立たないどころか、かえって邪魔だと言う事も。

視界が狭まると、ホントに大変ってことは、相方役が私に迷惑を被っている姿を見て、初めて気づきました。

テクニックだけの役者はクソですが、テクニックも無く突進する役者もまた阿呆です。

熱い気持ちを伝えるための冷静な頭。

それは、そのままセフィーズという役にも驚くほど重なりました。

アンドロマックのために命がけで、仕え、彼女と彼女の宝である王子の命をなんとしてでも守り抜くために、必死に、しかし冷静に頭脳をフル回転させ、全てを受け止めて、見守り、時としてはなりふり構わずしたたかに…。

ガキンチョの出来る事ではありません。

精神的に深い所で大人でないと。

セフィーズは子供では勤まらない。

だから、わたしも大人になれよってことだったのでしょうか??

どこまで大人に近づけたか、それはさっぱりわかりませんが、
少なくともすっごいヒントには一つ巡り会えた気がします。

人に比べると、不器用でゆっくりズムですが、私のこの遅すぎる発見は、私に取っての小さくて大きな一歩でした。

ありがとうございました。

やらせていただける幸運に恵まれた事を、ひたすら感謝致します。

どこまで成長が芝居に反映されたのかはわからないけど、これからの糧に精進したいと思います。

本多由佳
by spaceu | 2007-04-19 01:06

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